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「境界線は世界観」
11/19
おもしろくても脱落してしまうドラマがある一方で、
そんなにおもしろく無くても、ズルズルと見続けてしまうドラマってのもある。
この差は何なのだろう?
おもしろくても、読むの続かない小説がある一方で、
そんなにおもしろく無くても、なんとなく最後まで読んじゃう小説ってのがある。
この違いは何なのだろう?
その(僕的な)境界線は、世界観な気がする。
その世界を見続けたいか否か?
その世界に没入していたいか否か?
その世界と関わり続けたいかどうか?と、その作品がおもしろいかどうか?とは、どうやら(僕的には)あまり関係が無いことらしい。
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『たゆたえども沈まず』by原田マハ(2017)
原田マハ『たゆたえども沈まず』au了。
日美でゴッホのことを扱ってるのを観て、フィンセントと弟の画商テオドロスの関係が気になり読んでみる。当時のパリで活躍した実在した浮世絵の画商の林忠正、部下の加納重吉(架空)のゴッホ兄弟との友情がベースの小説。「たゆたえども沈まず」とはパリ市の紋章にある言葉。
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Tropicの陣痛
11/17 Tropicの陣痛。
今週もはじまっ(てしまっ)た。12/22の発売日に向けて、講談社新メディアTropic第1号の校了までキリキリのタイムスケジュールでギリギリ一杯まで、ギリギリするレイアウト作業とキリキリする確認作業。
それと並行して、HPの構築、発刊イベントの段取、部数や価格の決定、動画の編集確認作業、等々等。キメなければならないことが数多数多数多。
どの仕事でも多分そうだけど、情報informationの統合Integrationってのが、最大の最重要課題ではある。これを効率よく推し進めないと、いつまで経っても記事が完パケしないのです、どこかに何かのヌケが残存してしまう🥲
まさに産みの苦しみの真只中。でもキメてやるぜ!
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はじめての言葉
11/15
朝から海の町のアトリエにてだらだらする。
ここ最近、縁あって、「新しい言葉」をたくさん生み出している。
つまり、辞書に無い言葉。使われてない使い方。
名詞だったり、動詞だったり、云い方だったり、文字の使い方だったり。それは新しい名称だったり、キャッチコピーだったり、新しい枠組みだったり。
その思考遊戯が無性に愉しい!
言葉というのはcommunicationのtoolであって、伝わらないと伝わらない。
でも、そこに、ギリギリ伝わるけど、まだ聞いたことない“言葉”ってのが使われるとしたら、たまらなく“たまらない”ことなんじゃ無いだろうか。
聖書に、「はじめに言葉ありき」と在るけれど、まさにそう!
「はじめの言葉」を「はじめての言葉」で創造してる感覚。
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『言語化するための小説思考』by小川哲(2025)
小川哲『言語化するための小説思考』読了。
薄いけれど、とても興味深い思考がいっぱい詰まった本であった。作者の人間性と知性が垣間見える。その技巧性の卓越さに感嘆しつつ、その時代性と普遍性と、一方の自分を重ねてしまう。
まあ、要するに、自分も小説を書こう(書ける)と改めて欲望させてくれた次第。それがこの本が良書である由縁。あとがきより
一般的な「創作術」についての本に書かれているような、その技術を適切に用いて、読者の欲望を満たす作品にも価値はあると思うけれど、市場がそればかりになってしまうのは残念だ。読者の欲望そのものを変質させ、読む前と読んだ後で世界が違って見えるような、読者の価値観そのものに関与するだけの深いコミュニケーションに成功する本がたくさん生まれてほしいと思っている。だからこそせめて、あなたの頭の中にあるイメージを求めている人が一万人いるなら、その一万人に正確に伝わる文章を書いてほしい、と思う。
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『魔法の色を知っているか? What Color is the Masic?』by森博嗣(2016)
森博嗣『魔法の色を知っているか? What Color is the Masic?』(2016)au了。おもしろくて一気聴き。
Wシリーズ2作目。前作で謎だったこのSF世界の構造が徐々に明らかになっていくというミステリでもある。
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自分とは了った街
11/13
昨日はクラブクアトロでライブだったので、超久々夜に渋谷センター街を歩く。インバウンドとは知ってるものの、アジア系では無い外国人もこんなに在るのかと、かなりびっくりした。まるで看板だけが日本語の、何処かの異国のよう。
でも異国の繁華街を歩く時のドキドキ感やワクワク感は微塵も無く、なんていうか、この街を歩く自分がどうも馴染め無いというか、肌感が気持ち悪いというか、自分の方が異質なんだと、排除されてる側なんだと思い知る。それは外国人が多いからという理由では無く、自分が歳老いたからだとは想うけど。
渋谷、決して若い頃から好きな街でもなかったけど、でも学生時代は大学から一番近い繁華街だったし、本もCDも服もよく買っていたし、数年前まではカフエマメヒコに頻繁に行ってたから、なんだかんだで一番よく訪れる街だった。でもこの数年の再開発の駅近のインテリジェントビル感も疎外感しか無いし、もう自分とは了った街なんだと、悟った次第。




