角田陽一郎のメルマガDIVERSE vol.178 2025年8月23日New Moon
『reality-fictionality-variety』
8月の新月です!
先日8月17日に55歳の誕生日を迎えました。
そこから最初の新月です!今は、教授をしている江戸川大学のオープンキャンパス中です。
そんな自分の頭の中は今、フィクションでいっぱいになっています。
これは、なんて云うか、僕の中ではとても珍しい心境で、と云うのも長年バラエティ番組を作ってきたので、自分が番組を作る時は、リアリティをどう担保するか?ということばかり考えながらクリエイト行為を行ってきたのでした、なぜならリアリティを逸脱すると、それは“やらせ”になってしまうからなのでした。
一方でドラマなり、映画なり、小説といったフィクションの世界は、フィクション=作りモノの世界です。基本的には、嘘でいいわけです。そのフィクションの作り手=作家に憧れて、映画監督もやりましたし、小説も書いたりしました。でもそれは、あくまでバラエティ番組を作ってきた自分の、作家への憧れというか、ぶっちゃけて云えば、ランクアップ的な想いが多かったのは否めません。
でもですね、最近、年末に創刊する新雑誌の編集長として、連載する小説の構想を作家の方と話したり、新しいIPを作ろうと、クライアントの方と相談することが多く、その過程でどんなフィクションを作るか?ばかり考えていたら、むしろその行為こそがリアリティなんだって気づいたのです。つまり、フィクションだからこそ、リアリティを表現できるんだって気づいたのです。実際昨今はSNSが発展しすぎて、何を撮影しても、収録現場での演出がやりにくくなっているのがバラエティの制作現場ですから、むしろリアリティを担保するためにバラエティを作るのではなく、リアリティを表現するためにフィクショナリティを生み出すことだと、ようやく解ったのです!自分の想いと行いが同じ方向を向いた感覚です!
そう想うと、これからどんどんフィクションを産み出すことができる気がします!
作家への憧れを超えて、ようやく作家になれそうな気がした、作家としての誕生日期間なのでした。
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